1/26-29で風の大地パタゴニアを訪れました。2週間の南米周遊で一番楽しみにしていた場所。サンパウロ→リマ→サンチアゴ(乗り継ぎだけ)と大移動ののち、玄関口であるプエルト・ナターレスまでたどり着きました。
パタゴニアに関してはなかなかネット上に日本語の情報が少なく、プランニングに苦労しました。時間をかけて一通り分かったつもりで訪れましたが、現地にいって初めて分かったことも多かったです。そのあたりの旅のtipsもまとめたいと思います。
ちなみに我々はキャンプやトレッキングといったネイチャー系のアクティビティの経験が全くありませんでした。そんな中、世界中のトレッカーが憧れるパタゴニアに行くなんて罰当たりじゃないかと思いつつ、まあ一生に一度の機会だからということで訪れてみました。あんまりハードコアなことはしたくないけど、大自然を満喫してみたいという、ゆる系トレッカーの方の参考になればと思っています。
目次
パタゴニアのどこにいくか?
まず「パタゴニアに行きたい!」と思いたった時に考えなければいけないのが、パタゴニアのどこを訪問するか。チリ、アルゼンチンにまたがる一帯が総じてパタゴニアと呼ばれており、場所によって目玉となるアトラクションが全然違います。
一般的には、パイネ国立公園(チリ)、フィッツロイ(アルゼンチン)、ピエト・モレノ氷河(アルゼンチン)の三か所が目玉とされています。位置関係等は下記の方のブログに詳しく書かれています。
拠点となる町は、
パイネ国立公園:プエルト・ナターレス
フィッツロイ:エル・シャンテン
ピエト・モレノ氷河:エル・カラファテ
となります。名前がややこしく分かりにくいので、飛行機やバスのチケットを手配する際は十分に注意が必要です。
なお、アルゼンチン側よりもチリ側、つまりサンチアゴ→プエルト・ナターレス(ないしプンタ・アレーナス:プエルト・ナターレスから車で3時間くらいの都市。プエルト・ナターレスの飛行機はピークシーズンに週二回くらいしか運航していない)のほうが、ブエノスアイレス→エル・カラファテより飛行機代が圧倒的に安いです。
何日くらい必要か?
移動を含めて最低4日あれば、相当きついですが三か所すべて攻略することは可能です。ただし、日本からの長距離移動の疲れと闘いながら、雄大な大自然を心から満喫しようとすると、最低でも1週間は必要ではないかと思います。
我々の場合、時間、予算、次の目的地(ブエノス・アイレス)までのアクセスを考慮し、パイネ国立公園とピエト・モレノ氷河のみ訪れました。実質中3日と相当短い旅でした。もっといればよかったと後悔しています。具体的なスケジュールは下記の通り。
1/25 15:30 サンチアゴからプエルトナターレス空港着→16:30 プエルトナターレス街中からバス搭乗→18:30 パイネ国立公園すぐ外のPampa Lodgeに到着
1/26 Grey lookout Trailをショートハイク
1/27 チェックアウト→14:30 Cuernos lookout trailコースをショートハイク→17:45 バス搭乗→20:30 プエルト・ナターレス着。バス停そばのホテルに一泊
1/28 7:30 バス搭乗→13:30 エル・カラファテ到着→すぐにレンタカーでペリト・モレノ氷河へ。エル・カラファテに一泊。
1/29 12:30 エル・カラファテ空港発のフライトに搭乗
どんなトレッキングコースがあるのか?
パイネ国立公園は、プエルト・ナターレスからバスで2時間ほどの場所にある、とにかくだだっ広い国立公園です。公園内のシンボルはPaine Grande hill, Cuernos del Paine、Almirante Nieto mountの三峰と周辺の湖。この山と湖の周りをトレッキングするのがパイネ国立公園での基本的な過ごし方です。
多くの人が3~4日かけてキャンピングしながらパイネ国立公園を周遊します。では、キャンピング経験のない我々のような人はお呼びでないかというとそうではなく、一日で往復できるショートトレックがいくつもあります。
下記に、所要時間別のトレッキングコースを紹介します。
何日もかかるコース
- Wルート
- Oルート
テント泊しながら何日もかけてトレッキングするコース。夏場(1~3月)はテント上がいっぱいになるそうなので、事前予約が必須です。色々な方がブログに書いているので詳細は省きます。
日帰りトレッキングできるコース
①Mirador Torres del Paine trail(往復9時間)
Wルートの一部です。パイネを紹介している人の多くも、プエルト・ナターレスから日帰りでこのコースに挑戦しています。我々は、長距離移動で体調を崩してしまったこともありこのコースは諦めました。Hotel Las Torres付近から出発します。
②Frances Valley trail(中間地点まで往復5時間)
日帰りだと、正確にはFrances Valley trailの入り口までかと思います。こちらもWルートの一部ですが、Mirador Torres del Paineコースに比べると知名度はあまりなさそうです。一方、ホテルのスタッフ曰く、「Mirador Torres Del Paineコースよりも楽で、もっと景色がいいよ」とのことなので、チャレンジする価値はありそうです。ハイクコースの入り口までは、Pudetoから船でいきます(所要時間30分程度)。地図上でみると、船の乗り場から中間地点まで往復5時間です。こちらも日程の都合上パスしました。
参考までに、ホテルのスタッフに聞いた2020年1月現在のPudeto<->ハイクコース入り口(Guarderia Paine Grande)までの船の時刻表を乗せておきます。実際にチャレンジされる側は、念のためホテルか公園に事前確認してください。
Pudeto->Guarderia 9:00am 11:00am
Guarderia->Pudeto 11:35am, 5:00pm, 6:35pm
乗り遅れると悲惨なことになるので十分注意が必要です。
③Cuernos lookout trail (往復3時間)
こちらは、Pudetoから徒歩でいけるコースです。我々はゆっくり歩いたため中間地点までしか行けませんでしたが、Paine Grande hill, Cuernos del Paineの大パノラマを楽しめる、素晴らしいコースでした。途中に滝もありそちらも迫力があります。とにかく目の前に迫る二峰は息をのむほど美しく、ぶっちゃけ有名なMirador del Paineよりこっちのほうがコスパがいいんじゃないか、と思ったりします(行ってないのでわかりませんが)。
④Grey outlook trail(往復2時間)
片道1時間もかからない、ほとんど散歩コースみたいなゆるいコースです。最終地点からはグレイ氷河が見えるというのが売りなのですが、私がいったときは、グレイ氷河はあまりにも遠すぎて、ほとんど見えませんでした。氷河目当てだとお勧めしません。私が行ったときは悪天候も重なりあまり楽しめませんでした。晴れていれば綺麗かもしれません。
本気で氷河を見に行きたい場合、Grey outlook trail入り口そばから船で氷河のそばまでいくことができます。片道3時間らしいです。
上記のほかにも、マップを眺めて頂くと、ショートでも結構色々なコースがあることがわかります。自身の体力と、日程を考慮のうえ、一番あったコースにチャレンジするとよいと思います。下記サイトはいくつかのコースを写真付きで紹介していますので、ご参考まで。
なお、オリジナルのパーク内地図はこちらです。
https://torresdelpaine.com/wp-content/uploads/2017/08/Mapa2017-2018.pdf
どこに泊まるか?
我々は、どうせなら数日間はパイネを楽しみたい、けど往復4時間かけてプエルト・ナターレスから行き来するのはだるい、ということで、国立公園の中、ないし周辺のホテルに宿泊することにしました。
で泊ったのがこちらのPampa Lodge。
てっきり公園内だと思っていたのですが、公園の外側でした。とはいえ入り口から車で10分くらいの距離ですが。このあたりはVilla Serrano(Serrano川の周りに位置するため)と呼ばれており、いくつかロッジが連なっていました。まわりでは馬や犬が放し飼いにされており、とても牧歌的な、素敵な雰囲気です。ちなみに、お隣のRio Serano Hotel + Spaというホテルが一番ゴージャスでした。
ちなみに公園内だと、Hotel Las Torresが一番有名ですが、一泊五万円強とさすがに手がでず。まあ一泊三万円のPampa Lodgeに泊まるのなら、もう二万円奮発しても良かったかも知れない。お金に余裕がある方だったら、迷わずHotel Las Torresをお勧めします。
唯一、Pampaないし周辺ホテルに泊まるのに心配だったのが、公園内でプエルト・ナターレス発のバスから降りた後どうやってホテルにいくか、またホテルからトレッキングコースまでどうやって行くか。結果的にはホテル側がすべて手配してくれたため杞憂でした。いくつか周辺のホテルに問い合わせしましたが、公園内でバスを降りてからシャトルを手配してくれるとの回答でした。
ホテルで一件、気になったのはこちらのEco Camp。いわゆるグランピングの施設です。これは結構素晴らしいんじゃないかと思います。こちらも問い合わせたところ、公園内のバス停から送迎があるとのことでした。機会があったら是非泊まりたい。
プエルト・ナターレスからどのバスに乗るか?
事前に調べていて一番よくわからなかったのが、プエルト・ナターレスからのバスはどこに到着し、そこからトレッキングコースないしホテルまでどうやって行くのか。バスを調べると、公園内のバス停も数か所あるようで、どこがどこだかよくわからない。あとは一日朝と昼の数便しかないとの情報もあるけど実際どうなのか。
まず初めに、プエルト・ナターレスからはいくつかのバス会社が運航しており、下記サイトに時刻やバス停の情報があります。予約もできます。
このなかでBus Surという会社が、わりと頻繁にバスを出しています。このBus Surという会社のHPから発着情報をよく見ると、Administracion、Pudeto、Laguna Amargaの三か所のバス停に泊まることがわかります。これを地図上で表すと下記のようになります。
トレッキングで一番人気のMirador Torres Del Paineコースにチャレンジする場合、Laguna Amargaで降りて、そこから公園内のシャトルバスを乗り継ぐようです。ちなみに公園内のシャトルバスは、恐らくLaguna Amarga <-> Hotel Las Torres間しか運航していないようです(未確定)。時刻表は正確な情報がありませんので、公園かHotel Las Torresに問い合わせる必要ありです。
我々はAdministracion行きのバスを予約し、事前にホテルにAdministracionまでの送迎を依頼しました。Administracionがたまたまホテルまで近く、1500円くらいの送迎料で済んだのでよかったですが、Laguna Amargaで降りていたらホテルまで更に1時間くらい、恐らく数千円の送迎料かかっていたと思います。とにかくバス停の位置関係には要注意です。ちなみにプエルト・ナターレスへの帰りのバスは、Cuernos lookout trail をトレッキングしたあとPudetoから乗りました。
ちなみにハイシーズンはバスが混みあうので、事前予約をするのが無難です。公園内はWifiがないのでぱっとオンラインでチケットが取れないので注意です。また、Bus Surは、チケットをプリントアウトしないと乗せてくれないので、やはり事前に予約、プリントアウトしておくのが無難です。